○南富良野町老人福祉施設費用徴収規則取扱要領細則

平成5年3月29日

細則第3号

第1 徴収金の取り扱いについて

1 3人部屋以上の部屋に係る減額措置について(規則別表1の注2)

養護老人ホームの3人部屋以上の部屋に係る減額措置については、月の中途で部屋替えがあった場合には、その翌月から減額率の変更を行う。

2 同一の者が2人以上の被措置者の主たる扶養義務者となる場合について(規則別表3の注3)

同一の者が2人以上の被措置者の主たる扶養義務者となる場合には、最初に措置された者に着目して費用徴収基準月額を決定する。

3 主たる扶養義務者が、既に他の社会福祉施設の被措置者の扶養義務者として費用徴収されている場合には、本制度による費用徴収額は、次により算定された額とする。

費用徴収額=規則別表第3により算定した費用徴収額-他の制度による費用徴収額(100円未満切捨て。ただし、費用徴収額が1,000円未満の場合は徴収しない。)

4 当分の間の暫定措置について(規則別表第1備考)当分の間の暫定措置については、次のように取り扱う。

(1) 養護老人ホーム被措置者及び養護委託による被措置者に係る階層区分は、対象収入に応じて1~39階層の階層区分で決定するものである。

(2) 養護老人ホームの3人部屋以上の部屋の入居者に係る暫定措置の適用については、限度額×(1-減額率)とする。

5 その他

(1) 被措置者が死亡した場合の被措置者又はその主たる扶養義務者からの徴収金は、死亡した日までの日割により計算する。

なお、被措置者に係る徴収金の納入告知書等は、その相続人に対して行う。

(2) 主たる扶養義務者が死亡した場合の徴収金の取り扱いについては、(1)と同様に行うこととする。

(3) 徴収金の額の決定に誤りがあつた場合については、変更すべき月に遡及して徴収額の変更決定を行う。

ただし、被措置者又はその主たる扶養義務者については、次のように取り扱うことができる。

ア 誤つて決定した徴収額よりも正当な徴収額が高い場合

誤認を発見した日の属する月の翌月初日をもつて徴収額の変更決定を行う。

ただし、明らかに被措置者又は扶養義務者の責に帰すべき事由により徴収額を誤つて決定した場合には、変更すべき月に遡及して徴収額の変更を行う。

イ 誤つて決定した徴収額よりも正当な徴収額が低い場合

変更すべき月に遡及して徴収額の変更決定を行う。既に納付済の徴収額があるときは、その差額分を返還する。

(4) 主たる扶養義務者の前年分の所得税の課税状況を把握するにあたつて、1月ないし6月の間においては、その状況が不明である場合もあるので、前々年度の課税状況により階層を決定するものとする。

第2 徴収金の決定について

1 対象収入について

(1) 前年の対象収入の取り扱い

前年の対象収入を把握するにあたつて、1月ないし6月の間においてはその状況が不明である場合もあるので、前々年度の対象収入により階層を決定するものとする。

(2) 年度途中で収入や必要経費に著しい変動があつた場合の取り扱い

ア 前年に比して収入が減少したり不時のやむを得ざる支出が必要になる等の事情により、被措置者の負担能力に著しい変動が生じ、費用負担が困難となると町長が認めるときは、その事情の生じた時点を含む年における年間収入又は必要経費を推定し、これにより求めた対象収入に基づき階層区分の変更を決定することができる。

イ この階層区分の変更は、例外措置であるので原則として、被措置者からの階層区分変更申請書の提出(以下「申立て」という。)により行うこととするが、被措置者が生活保護法による医療扶助を受ける等、明らかに階層区分の変更が必要と認められる場合には、申立ての有無にかかわらず変更決定を行うこととする。

ウ 申立てがあつたときは、その妥当性を判断して決定する。

なお、収入が減少した場合に必要経費について、その年の推定を行う必要はなく、また、必要経費が増加した場合に収入をその年の推定額に置き直さなければならないものではない。

エ 階層区分の変更は、変更が必要と認められる月(その月分を納入済のときは、その翌月)から行うこととする。

なお、入院により多額の医療費を必要とする場合には、入院した月については従前の階層区分で日割計算により徴収を行い、入院期間中は徴収せず、退院時において、階層区分の見直しを行う等の取り扱いをして差し支えない。

(3) 収入として認定するものの取り扱い

ア 年金、恩給等の収入

(ア) 年金、恩給等の収入には、公的給付であるか私的給付であるかを問わず、被措置者が受給権を有する定期的な給付は、「収入として認定しないもの」を除き、すべて含まれる。

したがつて、労働者災害補償保険(休業補償給付、障害補償年金等)企業退職年金、私的終身年金保険、入所前の就労所得(給与所得の金額を収入として認定する。)、雇用保険(失業給付の基本手当)等は、これに該当する。

(イ) 年金、恩給等の収入の収入とすべき時期は、その年金、恩給等の支給の基礎となる法令、契約、規定等により定められた支給日とする。

なお、さかのぼつて年金、恩給等の受給権が生じ、1年分を越える年金、恩給等を受給したときは、1年分のみを収入として認定する。

(ウ) 外貨により支払われる年金等の邦貨換算は、所得税における取り扱いに準じて、原則として支給日の相場により行う。

イ その他の収入

(ア) その他の収入には、譲渡所得、山林所得、一時所得(生命保険契約に基づく一時金、満期返戻金等)等が該当するが、この場合の「課税標準として把握された所得の金額」とは、所得税法第22条第1項に規定する総所得金額、山林所得金額等のうちこれらの所得に係るものをいう。

なお、分離課税される譲渡所得については、租税特別措置法第31条第1項の規定する長期譲渡所得の金額又は、同法第32条第1項に規定する短期譲渡所得の金額をいう。

(イ) 相続、遺贈又は個人からの贈与による所得については、相続税又は贈与税の課税価格を収入として認定する。

(4) 必要経費の取り扱い

ア 所得税、住民税等の租税

例示されている租税(ただし、固定資産税を除く。)以外の必要経費として認められている租税には、相続税、贈与税が該当し、その他の租税は町長が特別の事情があると認めた場合について該当する取り扱いとする。

イ 社会保険料又はこれに準ずるもの

(ア) 社会保険料とは、国民健康保険の保険料、国民健康保険税等、所得税法第74条第2項に規定するものをいう。

(イ) 社会保険料に準ずるものには、所得税法において小規模企業共済等掛金控除として、控除が認められる心身障害者扶養共済制度の掛金が該当する。

ウ 医療費

(ア) 医療費の範囲は、所得税法において医療費控除の対象となる医療費の範囲に準じて取り扱う。

したがつて、通院費、あん摩、マッサージ、指圧師、はり師、灸師による施設費は医療費に含まれるが、疾病の予防又は健康の増進のために供される医療品の購入費は医療費に該当しない。

(イ) 医療費は、支払つた医療費の総額から保険料等で補填される金額を控除した額の金額について、必要経費として認められるものであり所得税法における控除額の取り扱いと異なるものである。

(ウ) 医療費の額の算定にあたつて医療費を補てんする保険金等の額が確定していない場合には、当該保険金等の見込額に基づいて行うものとする。

この場合において後日、当該保険金等の見込額が当該確定額と異なることとなつたときは、その判明した日の属する月の翌月初日をもつて変更決定を行う。

なお、その際の差額の取り扱いについては、第1の5の(3)によるものとする。

エ 介護サービスの利用料

介護サービス利用者負担加算を受けている場合は、費用徴収基準取扱指針1(3)エに掲げる各サービスを受けた場合に事業者に支払う利用料(いわゆる1割負担分)から当該加算額を差し引いた額について、必要経費とすること。

オ 配偶者等に対する仕送りのための費用

(ア) 配偶者その他の親族の範囲は、原則として配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)又は民法に定める扶養義務者とするが、特別の事情がある場合には民法第725条に規定する親族までとすることができる。

(イ) 仕送りのための費用については、その地域における標準的な生計費を参考として、町長が設ける限度額から仕送りを受ける配偶者等の収入を控除した額の範囲内において、その仕送り額を特別の必要経費として認める。

(ウ) 配偶者等が養護老人ホームに入所している場合における生計費は、いわゆる個別的日常費に相当する額とし軽費老人ホームに入所している場合には、個別的日常費に相当する額に経費老人ホーム利用料を加えた額として取り扱うものとする。

(エ) 被措置者の仕送りにより生計を維持されている配偶者等の租税、社会保険料、医療費は、仕送りのための費用とは別に、それぞれ租税、社会保険料、医療費として必要経費と認める。

カ やむを得ない事情による借金の返済

やむを得ない事情による借金の返済としては、原則として入所前の被措置者本人に係る借金であつて、やむを得ない事情によるものの返済(住宅ローンの返済、世帯更生資金の返済等)の場合に限り認められるものであるが、入所後において配偶者等が被措置者の仕送りにより生計を維持されている場合であつて、医療費等不意に支出せざるを得ない状況のものにおいて、借金をしている場合の返済についても同様の取り扱いをしてさしつかえない。

キ その地の必要経費

(ア) 必要経費には、被措置者の意志により任意に負担するもの、例えば交際費、見舞金、法事、墓参りのための費用、墓の建設・管理に必要な費用、寄付金等の費用は該当しない。老人ホーム入所前の生活費、軽費老人ホーム利用料等、入所により必要のなくなる費用も同様とする。

(イ) 離婚に伴う慰謝料の支払いは、必要経費として認めることができる。

(ウ) 生命保険料は、原則として必要経費に該当しない。

しかしながら、入所前から継続しているものであつて、継続しないことにより解約返戻金等について、著しい不利益を受けるものについては、必要経費として認めることができる。

(エ) 住宅維持費(損害保険料を含む。)は、原則として必要経費に該当しない。

しかしながら、入所前に自己の居住の用に供していた住宅で居住する者がなく、又は賃貸も困難な場合には、通常必要とされる住宅維持費を必要経費として認めることができる。

(オ) 必要経費の認定は町長が行うが、その認定の際領収書等のないものについては、施設長の証明によつても差し支えない。

2 主たる扶養義務者について

(1) 世帯とは、社会通念上現に家計を共同していて消費生活を営んでいると認められるひとつの単位をいい、世帯の認定については、生活保護法の取扱いに準じて行うものとする。

なお、養護老人ホームへの入所措置にあたり、いわゆる世帯分離の取扱いをした場合であつても、これは入所要件に関する便宜的な取扱いであり別世帯として認めることはないので、あくまでも同一世帯であることには変更がないものである。

(2) 養子は、縁組の日から養親の嫡出子たる身分を取得し、養親等の扶養義務となるが、実親及び親族との間には何等の影響を及ぼさず、その扶養義務者としての地位は失われるものではない。

(3) 主たる扶養義務者に関する事実認定は、町長の判断により行うものである。

3 その他

主たる扶養義務者の認定等に関する取扱いについては、著しい不合理が生じる特別の事情がある場合には、町長の判断により適当な措置をとることができる。

附 則

この細則は、平成5年4月1日から施行する。

附 則(平成6年細則第1号)

この細則は、公布の日から施行し、平成6年7月1日から適用する。

附 則(平成13年細則第2号)

この細則は、公布の日から施行する。

附 則(平成18年細則第1号)

この細則は、公布の日から施行し、平成18年4月1日から適用する。

南富良野町老人福祉施設費用徴収規則取扱要領細則

平成5年3月29日 細則第3号

(平成18年6月15日施行)

体系情報
第8編 生/第1章 社会福祉
沿革情報
平成5年3月29日 細則第3号
平成6年7月14日 細則第1号
平成13年1月18日 細則第2号
平成18年6月15日 細則第1号